パルパル Palpal 一般社団法人 東京中小企業家同友会 渋谷支部

一般社団法人 東京中小企業家同友会渋谷支部
月刊新聞 パルパル 2020年10月号

発   行    一般社団法人 東京中小企業家同友会  
渋谷支部   PAL2編集部

発行責任者    三木  秀治

http://www.shibuya-doyu.com/

経済コラム
経営者が気になる経済の動きをずばり解説!

株式会社日本ビジネスイノベーション
代表取締役 西堀 敬
http://www.jbii.co.jp/

「菅内閣で日本経済がどうなるのか」

菅総理が誕生してはや2週間が過ぎようとしているが、国民の支持率は、安倍内閣発足当時よりも高いことには驚く。 アベノミクスは「第3の矢」とされた「大規模な金融緩和、積極的な財政出動、民間投資を喚起する成長戦略」が道半ばで、金融緩和の出口や財政再建の道筋も描けないまま終わりを迎えた。 菅総理はアベノミクスを引き継ぐと公言しているが、アベノミクスの三つ目の矢、をどこまで仕上げられるかにかかっているともいえる。

スガノミクスとも呼ばれる政策の具体的な内容で、我々にも関心のあるものを挙げると、「役所のデジタル化推進、地方銀行の統合再編、携帯電話料金値下げ…」となっている。

ひとつずつ見ていくと、まずは役所のデジタル化推進、コロナ感染者数の集計にファックスを使っていたとか、定額給付金10万円を配り終えるに手作業で時間を要して数か月かかったとか、日本の役所の電子化が先進国に中でもかなり遅れていることが、コロナ禍で露呈してしまった。これをなんとかしなければならないと、IT担当大臣を置いたが、当の大臣は、実績が出るには5年程度は要する、と言っている。

なんでもかんでもデジタル化するのはいいが、それだけリスクを伴うわけだ。金融機関の口座からお金が抜かれるという事件が最近起こっているが、日本ではもっともIT化が進んでいるはずの最大手の通信会社の仕組みがまんまと詐欺集団に使われている現実からすると、5年を経ても結果は出ずに、特に霞が関の省庁を横断的に横ぐしを刺すような情報共有の仕組みなど夢のまた夢ということになるのではないだろうか。 我々国民はリスクを承知で利便性を選択するか、利便性は置いておいて安全を維持するかの選択を迫られることになるのではないだろうか。いずれにしても、ITリタラシーが無ければ判断もつかず、ただ単に、怖い、危ない、という気持ちが先に立って、物事は進まないのではないだろうか。

いま、学校教育はコロナ禍もあって、非対面化の授業が進んでいる、きっと小学校からデジタルの世界で育った国民が過半数になってくるころに、やっと日本のデジタル化も普及してくるのではないかと推測する。ということは、あと5年ではなくて、あと20年、30年という時間軸で考えておいた方がよさそうだ。

続いて、携帯電話の料金の値下げ、だが、これはすでに菅氏が官房長官時代から取り組んでいる。私はNTTドコモのスマホを使っているが、2年前は、我が家は3台で毎月3万円近く払っていたが、いまは2万円以下まで毎月の料金が下がっている。これをもう一段下げていただけるなら、こんなに有難いことはない。もし、月額料金が1万円程度まで下がったら、年間で12万円くらいの効果が出て、定額給付金並みの経済効果となりなり絶大な景気刺激策になりそうだ。

最後に、地方の金融機関の再編であるが、これは、日本全国の中小企業に大きなマイナスのインパクトをもたらすのではないかと推測する。 もし、地銀、信金、信組の数が半分になったら、そして、店舗が半分になったら、何が起こるかは言うまでもない。必要な時に必要な資金が企業に届かないということが起こるはずだ。

春先の緊急事態宣言の最中に、日本政策金融公庫が、無担保無保証の融資を始めたが、そこに多くに企業が殺到して、資金繰りに間に合わないケースが多々出たことを思い出す。 4月上旬にネット上で申し込んでも最初の面談が6月上旬だったりして、資金繰りの峠は越しており、肝心な時に融資をしてもらえなかったという企業も多々あったはずだ。要は公的な金融制度だけでは、緊急事態になったら、世の中の需要に追いつかないということだ。

2020年8月末時点 地方銀行64、第二地方銀行38、信用金庫255、 信用組合145 合計502、 1都道府県当たり10.68 これを多いと思うか?少ないと思うか? 地方に金融機関が多すぎて食うに困るということの裏には、お金を借りる企業そして人が減っているということではないか。ここは誰しも異論がないところだろうが、この先の金融機関の経営を考えたときに、経済合理性のない融資は対応しなくなる可能性もあると思ったほうがよさそうだ。この背景には、日本は人口が減少して、成長しない国なってしまったことで、低成長=低金利ということになる。

いまのような低金利が続けば、金融機関は利ザヤも稼げず、融資の規模を大きくしない限り、融資を実行しても足が出る状態が続くはずだ。その規模に見合う企業だけに融資をして、その他は切り捨てることだってあり得る。金融機関が、自らが生き残る術を追求してきたら、中小零細企業は大変厳しい選択を迫られる。そのことは、中小零細企業同士が合併して、少しでも大きな規模の企業に生まれかわるなどの対応を求められることにもつながるかもしれないことを念頭に置いておかなばならないだろう。

菅内閣は、「自助・共助・公助、そして絆」の理念にそった政策をとっている。まずは、自助(自分で自分の身を守る)、そして、共助(地域やコミュニティで助け合う)、最後に公助(公的機関が救助・援助する)、これは、助かりたければ、まずは自分で自分のことを考えなさい、ということではないか。国がなんとかしてくれるのではないか、との考えは捨てなさい、とも読み取れる。国、地方自治体は、最大公約数的な援助はしてくれるかもしれないが、特に困った特定の企業や人まで救ってくれるとは限らないのではないだろうか。

いま、日本は世界最大の債務国、借金大国である。これ以上、国に頼れば、国の借金が増えて、国が弱くなるだけで、我々の生活まで影響を及ぼす可能性も十分あり得る。国や自治体は国民を津々浦々まで見渡して面倒みることはできなくなってくるに違いない、それは借金を減らすためではなく、国民が小さな政府を求め、公的サービスの質と量の低下を招くからである。

まずは「自助」、この精神が必要な時代になったことを国民一人一人が常に念頭において、日々を生活し、そして企業経営者は経営にあたるべきかもしれない。


新会員紹介

このコーナーでは、
東京中小企業家同友会 渋谷支部に
ご加入頂きました会員様をご紹介いたします。

 氏 名: 片岡 美紀 様
 企業名: 株式会社みなるき

ビジネスWAVE「ZOOM異業種交流会」

日時: 2020年10月23日(金)13:00~16:00
会場: オンライン開催(ZOOM)
参加費: 1名につき1000円

ビジネスwave第2弾を開催いたします。今回は「ZOOM異業種交流会」と題し、参加者の皆さんが「出会える、話せる」を企画としました。開催時間帯の前半は業種別、後半は目的別のミーティングルーム(小グループ)を編成します。それぞれのミーティングルーム内ではzoomのブレイクアウトセッション機能を用いて小グループ(3名程度)での自己紹介&意見交換タイムを設けますので、ご参加いただく皆様が必ず今回のZOOM異業種交流会を通じて誰かと出会えるという内容です。

お申し込みはこちらから
ビジネスWAVE「ZOOM異業種交流会」 2020年10月23日(金)

例会スケジュール

◆第17期 販売塾 社長・営業マンの『売上・増客』講座 第4回 商談・提案・クロージング・価格交渉の“実戦ノウハウ”を完成
☆日時: 2020年10月1日(木)13:30~16:30
☆会場: 東京中小企業家同友会・会議室(zoom開催)
☆講師: 販売力強化の第一人者・坂 陽風 氏

【講座カリキュラム(内容)】≪全5回コース(年2回開催)≫
第1回:我社の使命感(販売の軸)の確立と、商材&顧客・市場の見極め
第2回:販売の「3つの根本エッセンス」と“商売の究極の秘訣"の会得
第3回:新規開拓アプローチ“突破ノウハウ"と「必殺の30秒トーク」作り
第4回:商談・提案・クロージング・価格交渉の“実戦ノウハウ"を完成
第5回:顧客・市場の絞り込み法と深掘り法の追求でさらに売上・増客

【開催日】令和2年7/9、 8/6、 9/3、 10/1、11/5

◆「本格卓球クラブ」例会
☆日時: 2020年10月2日(金) 練習19:00~21:00
☆場所: 目黒区立駒場体育館 目黒区駒場2-19-39
京王井の頭線駒場東大前駅下車西口改札徒歩5分(駒場野公園内)
☆会費: 無料(懇親会は実費)
☆持ち物:室内シューズ、運動着、
タオル、卓球ラケット(貸出可)
2013年5月発足の「本格卓球クラブ」は
毎月一度定例練習会を開催しています。
卓球を愛する仲間の交流を大事にする会です。

◆第7期・実戦『経営強化塾』第4回
粗利益確保から利益創出まで、つぶれずに成長する
☆日時: 2020年10月15日(木)13:30~16:30
☆会場: 東京中小企業家同友会・会議室
☆講師: 販売力強化の第一人者・坂 陽風 氏
☆参加費:通し参加 20000円 スポット参加5000円
【対象】社長、 経営幹部・後継者(※社長の同時参加必須)
【講座カリキュラム】≪全5回コース(年1回開催)≫ ヒト・モノ・カネの強化進化法と“実戦上のツボ"を学び、実戦の経営に自信を持つ
第1回 事業の基盤[売り物・売り先・売り方]は確かか?待ちから攻めの経営へ
第2回 商材開発法からマーケティング&販売まで[成長の一貫手法]を持つ
第3回 財務諸表・試算表・年計表のスピード把握で“数字に強い経営者”に
第4回 粗利益確保から利益創出まで,つぶれずに成長する事業計画書の作成法
第5回 納得人事・賃金・労務体制と全社的事業取組み法で[労使一体経営]を

講座:令和2年7/16、8/20、9/17、10/15、11/19

◆一般社団法人東京中小企業家同友会 渋谷支部10月例会
小規模企業の身の丈に合った“ワクワク経営”
右肩上がりを捨てて見えてくる世界
☆日時: 2020年10月15日(木)18:00~21:00
☆会場: 渋谷商工会館 第一会議室/オンライン(zoom)
☆報告者: 小倉 実 氏 デザートカンパニー株式会社 代表取締役
☆会費: 無料
大手企業でシステムエンジニア・業務効率化コンサル事業を立ち上げたあと早期退職で独立。デザートの卸事業をメインに、ユニークな贈答用スイーツの開発、短期解決型カウンセリングの事業化、著名神社とのコラボ、出版プロデュースなど畑違いの事業を手掛けてきた。  モットーは「興味深くワクワクすることを仕事に!」 そのために、競合のいないニッチな分野に絞り、この指とまれ方式で声掛けした信頼できるパートナーと組み、取引先に対してもお仲間意識をもち、リスク回避を前提に流れに逆らわず、欲を出さないちんまり経営を志向。そして今、無償で事業を承継中。 “ドラマチックな学び”とは行きませんが、小企業の身の丈に合ったワクワク経営にご興味のある方はご参加ください。

◆主催 渋谷支部 グローバル人材雇用マネジメントWG
第4回ベトナム商談会 (Zoom開催)
☆日時:2020年10月19日(月)18:00~20:00
人気のベトナム商談会の第4弾です。
中国離れが進む中、多くの企業ではベトナムを第二の中国と考えて進出の足場を探しているのではないでしょうか。ベトナムNo.1大学のハノイ工科大学を卒業したベトナム人企業家や、日本語を専門に学んだ現地の優秀なビジネスマンが皆様をお待ちしています。
[ビジネスマッチング希望者の方々へ]
1.言葉の問題は有りません。
2.これから海外進出をお考えの方このチャンスをお見逃しなく。
3.当WGでは海外経験豊富なメンバーが皆様に適格なアドバイスを行います。

◆マッチングプラザ
☆日時: 2020年10月26日(月)17:00~19:30
☆会場: ZOOMのみ
☆参加費:無料
コロナの状況を鑑み「ZOOMのみ」での開催といたします。

ミッキーの川柳三昧

三木秀治

秋の気配が漂うこのごろです。
朝夕も寒さを感じるように
なりました。

菅内閣誕生で秋晴れに
暗雲が立ち込めることがなければいいのですが。

人気取り 携帯値下げの 票稼ぎ
給付金 酒税アップで 泡と消え

新ジャンル(第3のビール)の酒税が
10月から値上げされます。

ああサンマ 庶民の味方が 高級魚

サンマが絶不漁。
ここ数年漁獲量が減っています。
日本以外の国で漁獲量が増え、
資源が減少しているのでは、
と言われています。

近所のスーパーでは1尾400円!!今年は缶詰で我慢。
それでも食欲の秋は健在です。

一日中 食を堪能 テレワーク

Go Toトラベルで10月から東京も仲間入りです。

出張も Go Toトラベル 豪勢に

出張でも対象になるケースがあります。
ちょっと贅沢な出張も!

まだまだ新型コロナの感染は収まりそうもありません。

衣替え 三密避けて 引きこもり

テレワークで外出はコンビニぐらい。激太り間違いなしです。

外出できないので、スポーツは
もっぱら室内でのeスポーツです。

スポーツは
 オンラインゲームで 部屋の中

近所迷惑にならない程度にしてください。

コロナ禍で業績悪化中。いつまで続くのでしょうか・・・
雇用調整助成金の特例が
12月まで延長されることがきまりました。

中小の 命綱です 雇調金

今年のハロウィンは
どこもバーチャルで開催のようです。
渋谷のスクランブル交差点には
集まらないでください。

ひと工夫
 マスクデコって ハロウィン

★三木 秀治 川崎インターネット(株)

「中小企業・IT専門家の登録を開始しました」
-独立行政法人 中小企業基盤整備機構/中小企業庁

【中小企業デジタル化応援隊事業

【中小企業デジタル化応援隊事業が始まりました!】
個人等の「IT専門家」およびデジタル化・IT活用に悩む「全国の中小企業・小規模事業者」を募集・登録を開始しました。

【募集要項】
受付期間:2020年9月1日(火)から2021年1月31日(日)まで
支援事業実施期間 2020年9月1日(火)-2021年2月28日(日)

募集要項①:中小企業
募集要項②:個人等のIT専門家
募集対象
  • 個人として本事業への参加を希望するフリーランス・副業・兼業の方 (個人事業主限定ではなく、小規模事業者の方も可)
  • 複数のフリーランス・副業・兼業のIT専門家に係る情報を有している法人で本事業への参加を希望する法人から選定された方
  • 中小企業等経営強化法に定められた認定情報処理支援機関としての認定を受けた法人に所属する方
  • 中小企業デジタル化応援隊事業
    https://www.digital-z.jp/

渋谷支部 9月例会報告

産業医が語る 新しい時代の健康経営

日時: 2020年9月25日(金)18:00~20:40
会場: オンライン開催
参加費:1000円
講師: 合同会社 Ridente産業医事務所 代表 種市 摂子 氏
参加人数: 16名
渋谷支部9月例会は、コロナ禍の下、オンライン(zoom)開催となりました。 ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。
渋谷支部例会 産業医が語る 新しい時代の健康経営 2020年09月25日(金)
【種市 摂子 氏 プロフィール】
合同会社 Ridente産業医事務所 代表 www.itsangyoui.com/
東京大学 大学院教育学研究科 特任助教
医療法人東横会 たわらクリニック東京 心療内科・神経科 医師
[職歴]
香川大学附属病院 脳神経外科・麻酔救急科 / 国立岩国病院 脳神経外科 レジデント / スリープクリニック銀座 睡眠外来 院長 / 早稲田大学 保健センター 専属産業医/ 東京大学 保健健康推進本部・保健センター 助教 / 和楽会 赤坂クリニック 心療内科・神経科 医師
[資格・受賞歴など]
日本精神神経学会認定精神科専門医、精神科専門医制度指導医、日本医師会認定産業医、メンタルヘルス法務主任者・ 産業保健法務主任者、医学博士、みんチャレアンバサダー、T-PEC優秀専門医、日本産業精神保健学会優秀賞受賞

昨今、IT化の進展、働き方の多様化の中、健康経営やメンタルヘルスの重要性が増してきました。そんな中でのコロナ禍。リモートワーク、時差出勤、オンラインツールの導入等により、職場のコミュニケーションが大きく変わり、かつてのように社員の変化に気づきにくくなっています。 そんな環境変化の中で、どのようによいやりがいのある職場環境を作るのか、生産性を高めるのか。
コロナ禍の中、社員が安心して働き、生産性を上げるためには何を注意したらいいのか?どんなケアが必要なのか?これからどんな組織を作っていけばいいのか?具体的に語って頂きました。


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